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ウェルネスコラム

個人別の健康管理方法を分析、提案するパートナーとして。
予防医学分析研究所 若狭良成


  アトピー性皮膚炎について考える (2)
 
アトピー性皮膚炎の原因になっている特定の食物がはっきりしているときは、その食物を制限します。また、同じ食品、特に動物性の食品を食べ続けるとアレルゲンになりやすいこともわかっていますので、栄養バランスを考えながらバラエティーに富んだ食事をするように心がけましょう。魚の脂肪に多く含まれているEPAは、炎症を起こす化学物質であるロイコトリエンの細胞からの遊離を抑制して、アトピー性皮膚炎によるかゆみや湿疹を緩和する働きがあります。また、マグロなどの脂肪に多く含まれているDHAは、ロイコトリエンのもとになるアラキドン酸の働きを抑制して、アレルギーを防ぐ免疫力を調整します。
α-リノレン酸は、体内に取り込まれるとEPAやDHAに代謝されてアトピー症状を改善する作用があります。γ-リノレン酸もまた体内で代謝されることで、体の働きを調整するプロスタグランジンというホルモンに変換され、アトピー性皮膚炎の症状の緩和に働くといわれています。ビタミンB6は、免疫機能を正常に保ちアトピー性皮膚炎をはじめとしたアレルギー症状を改善します。また、キチン・キトサンはかにやえびなどの甲殻類(こうかくるい)の殻に含まれる成分で、免疫力を強めて私たちの体に備わっている自然治癒力を高める働きがあります。アレルギー症状を緩和することは以前から知られておりが、キチン・キトサンはかにやえびの殻を原料としていますので、甲殻類にアレルギーのある方は注意しましょう。 しかしながら前述内容は直接対処法であり、これらの栄養素を別角度並びに後方より支援する総合的なビタミン、ミネラルの適正摂取の前提があっての事であることを忘れては意味を成さなくなることも申し添えます。

  アトピー性皮膚炎について考える (1)
 
アトピーと聞くと、乳幼児の病気という印象が強いかもしれませんが、最近では大人のアトピー性皮膚炎が増加する傾向にあります。アトピー性皮膚炎になると湿疹(小さな赤いツブツブ)ができますが、その特徴は強いかゆみを伴い、悪化したりよくなったりを繰り返します。大人の場合、湿疹が出やすい部位は顔や首、胸、背中などの上半身で、医学的には6か月以上続くものをアトピー性皮膚炎といいます。乳幼児や子供のアトピー性皮膚炎は成長とともに症状が軽くなることがありますが、大人になってからのアトピー性皮膚炎の場合、症状が自然と軽快して(良くなって)いくケースは少なくなるといわれています。
“アトピー”はギリシャ語のアトピアという言葉からきていて、その意味は「不思議な、奇妙な」というものです。実際にアトピーのはっきりした原因は十分には解明されていません。それでもアトピー素因をもつ人に環境的要因が加わることで起きることがわかってきました。アトピー素因の1つは、いわゆるアレルギー体質です。本人や家族がアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患をもっていたり、IgE(アレルギーを起こす抗体)をつくりやすい人は、アトピー素因があると考えられます。また、ドライスキン(乾燥肌)もアトピー素因であるということがわかってきました。個人差はありますが、アレルギー体質でなくとも乾燥肌の素因をもっている人がアトピー性皮膚炎を起こす可能性もあるといえます。ただ、アトピー性皮膚炎を起こす人は、両方の素因をもっている場合が少なくありません。環境的要因としては、卵や牛乳といった特定の食物の摂取、ハウスダストやダニ、花粉などのアレルゲン(アレルギー反応を起こさせる物質)がよく知られています。さらに、乾燥や汗などもアトピー性皮膚炎の要因となります。ですから、室内はまめに掃除をしてハウスダストやダニなどを除去することはもちろんですが、日々皮膚の清潔を保ちながら、乾燥を防ぐためにもお風呂上がりなどに保湿クリームやローション、オリーブオイルなどでスキンケアすることもおすすめです。次回はアトピー性皮膚炎に関して栄養学見地からの対処法を記載したいと考えています。

  子供の知能と栄養について
 
子供の心とからだの健康について考える(2)で述べたように、アメリカでは栄養について国家的プロジェクトが頻繁に行われていますが、小単位でも色々な研究がなされています。ある小学校の先生が栄養素について関心を持ち、生徒の同意を得て、クラスを二つに分け、ひとつのグループにマルチビタミンを、他のグループにキャンディを与え、1学期(6ヶ月)後の比較では、欠席数がビタミン群は12、キャンディ群は58、遅刻は36回と65回、IQではビタミン群が4.82ポイント上昇し、キャンディ群は1.88ポイント低下した。この結果は多くの実験結果からも明らかにされている事なのですが、私が驚きを隠せなかったのは、ひとりの教師の発想だったと言う事です。これを日本に置き換えて無断で実行した場合を考えると、この教師は即刻クビという末路を辿る事は容易に想像する事が出来ます。では無断でなく会議に諮ったとしたらどうだろうかと推察する事としました。先ずこうような実験を試みようとする先生がいない事、いたとしても次に職員会議でも否決、可決したとしてもPTA会議でも否決、可決されたとしても教育委員会でも否決は明らかな事です。その会議での議論の内容も容易に想像がつきます。子供の教育問題(心の健康と知能の育成)を真剣に議論しようとするならば、先ず摂取栄養素を知る事から始めなくては本末転倒も甚だしいと提言します。
余談ですが、脳は10億の考える細胞と90億のそれを支援する細胞から構成されており、全エネルギーの約20%を消費します。脳への障害、特に栄養素不足の障害から保護されなければならないのです。貧しい食事(栄養素不足)は、毎日10,000個の考える細胞を破壊しているとも言い換えられるのです。

  子供の心とからだの健康を考える(3)
 
さて前回記述の予防医学先進国アメリカが手本とした1960年代の食生活を完全に取り戻す事が可能かと言えば、家庭環境の変化や加工食品や菓子類の多様化などを見渡す時、残念乍ら不可能と言わざるを得ません。しかし改善レベルで考える時、親として子供に対して出来る事は少なからずあるものと考えますし、下記の励行は親の健康にも繋がるものなのです。
その第一は、朝食を必ず作り摂らせる(ご飯などの穀物類)という事です。第二としては、菓子類の摂取をチェック (砂糖が悪い訳ではありません…適量を考える)し、制限する事です。
この二つの励行は、全てであるとは言い難いものの子供の心とからだの健康を維持するためのリスクを大幅に軽減できるものであると言う事には疑いの余地のない処です。
 昨今、学校内での暴力行為も社会現象化していますが、これも低血糖が引き起こす過度な例であり、低血糖がピークを迎える11:00〜12:00給食時間前(弁当)に集中している事は歴然たる事であり、その裏づけとして一度統計を取って頂ければと提言致します。
ともあれ総括すれば親の食事(栄養素摂取)への関心が薄いほど、家族揃って食事をする回数が少なく食事の質も低く、脳の健康に必要な栄養素も摂れていないという現状であり、これらの改善は「しつけ」や「教育」以前の問題であり、人間の生物的基盤すら危うくなる大問題であるのではと考えます。子供の時代に獲得する食事(栄養素摂取)に対する考え方、作法、栄養認識は一生続きます。子供の栄養認識の欠落は親の責任であると考える時、「鉄は熱いうちに打って頂くしかない」とご提案します。
次回は別角度から「子供の知能と栄養」についての掲載を予定しております。

  子供の心とからだの健康を考える(2)
 
予防医学の先進国であるアメリカでは「食事と健康の関係」について国家規模で研究が進められ、子供の問題行動との関連も医学見地からも相当に明らかになっています。
例えば、今から20数年前の1980年代、少年院入所者8,000人の食事から菓子類や炭酸飲料を除き新鮮な野菜・果物・全粒粉パンを与えたら暴力ざたや看守への反抗などがほぼ半減したり、また別の入所者300人の食事を分析すると凶暴な少年達にはビタミンB群、鉄、亜鉛などの栄養素が不足だったという結果も出ています。
こうした研究から解った理想的な食事とは1960年代の日本の家庭料理(食生活内容)に他ならないという結論に辿りついたのです。アメリカは予防医学見地から日本を手本に摂取栄養素の重要性に目覚めたものの、その手本とされた日本と言えば豊かさと共に自らその食事を捨てたと言わざるを得ないという事を下記のデータからも伺い知る事が出来ます。
毎年、総務庁が行っている「家庭に於ける米類などの主食と菓子類の購入金額推移」調査では、1966年では主食に掛ける金額が約40,000円に対して菓子類の購入金額は約16,000円だったに1980年代後半には逆転、そしてさらに加速し1998年の調査では主食に掛ける金額
が約45,000円に対し、菓子類の購入金額は約81,000円となり、30年前の米類などの主食に掛ける金額約70%に対して現在では菓子類に約65%というデータからも食変化の概要が如実に裏付けされています。
ちょっと時間を取って頂き先月の家計簿に目を通して頂ければと考えます。子供の問題行動はそんな側面から発生している事をいま一度考え直す必要があるのではないでしょうか。

  子供の心とからだの健康を考える(1)
 
最近、母親たちから最近の子供の「キレる」「ムカつく」など顕著な気になる症状に関して相談を受ける事がしばしばあります。親たちは「何故うちの子までもが…」と他に問題点を投げかける如きの感があるのが殆んどで、食生活内容の不全からくる低血糖の典型的な症状と考える方は皆無に等しい状況です。低血糖とは血液中のブドウ糖の濃度が低くなる異常状態から「イライラしたり」「機嫌がいいかと思ったら急に怒りだす」「無気力」「疲れやすい」「震える」「頭痛」など種々の症状が現れます。
低血糖の発生原因のひとつとして砂糖の摂り過ぎが挙げられます。ご飯などの穀物類ならデンプンがゆっくりブドウ糖に分解されて血液中に吸収されて徐々に血糖値が上がり、膵臓からインシュリンを分泌して血糖を各細胞に行き渡らせる経緯を辿るのですが、多量摂取の砂糖の場合は元々精製されているために簡単に吸収される事から血糖値が急上昇して大量のインシュリンが分泌されるために、次には血糖値の維持に拮抗して働くグルカゴンなどの働きにより血糖値が急落する事態を招く生体メカニズムとなります。
しかし身体は血糖からエネルギー得られない場合、肝臓で蓄えていた糖分(グリコーゲン)を使わざるを得なくなり、アドレナリンが分泌され肝臓に対してグリコーゲン放出の指令を出して血糖値の維持を図ります。このアドレナリンは別名攻撃ホルモンとも言われ、この生体のメカニズムにより低血糖を引き起こし、興奮しやすくなり攻撃性を増すものとされています。
子供の心の健康を考えれば親のすべき事は見えてきます。それは以外と簡単な事なのです。

  花粉症と「さよなら」するために
 
前回の「花粉症のメカニズム」でその戦いは小腸で起こっているとの纏めに皆さんは一つの疑問を持たれたかと考えます。それは「戦場が小腸なのに、何故、くしゃみや鼻水と関係があるのか」という事です。ここからが大事なのですが、それは免疫細胞IgEの指令官であるTh2の情報指示系統は全身に張り巡らされていて、小腸からの異物の進入を感知した時、次の異物の進入経路すなわち一番侵入しやすい粘膜(鼻粘膜や目)にIgE抗体を動員して敵の侵入を防ごうとするのです。そのときの戦場が当然の如く鼻や目と言う事になるのです。
今回は、「花粉症にさよなら」が命題ですので、順を追って栄養療法を解説する事と致します。
1. 体内で異種タンパク質(分解しずらい)にならないようにするには、タンパク質の分解に主力として働く栄養素ビタミンB6(摂取にあたってはB群全体で摂る)の摂取に努める事。
2. これでも異種タンパク質が若干残ったとの仮定に立ち、悪玉菌の増殖が危惧される事からこれと対峙する善玉菌の応援をする事…@すなわち好物の食物繊維やオリゴ糖を摂取して善玉菌を増やす事に努める。A善玉菌の絶対数を増やす観点から乳酸菌(ヨーグルトなど)の摂取に努める。
3. これでも多少が体内に混入したとの仮定に立ち、@ヒスタミン攻撃に対しては、抗ヒスタミン、抗アレルギー作用があるビタミンCの摂取でヒスタミンの分泌を抑える。
Aロイコトリエンの炎症攻撃に対しては、炎症の抑制、軽減に働くEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサヘン酸)などのオメガ3系の必須脂肪酸の摂取で対抗する。
その他、ヒスタミンの放出量を減らすには、お茶に含まれるポリフェノール(カテキン)が有効であり、特に甜茶(テンチャ)に含まれる甜茶ポリフェノールにはヒスタミン遊離抑制作用が強いので併用した場合はより良い改善が期待できるものと考えます。ハープでは不必要な物質の産生を抑えるネトル(イラクサ)が有効と考えます。

但し、基軸に置かなければならない考え方の基本は、ちょっと専門的になりますが免疫細胞も各々拮抗しているとの観点から活性化したTh2を抑制する方法としてNK細胞数を増やす事が大前提となりますので、総合的なビタミンやミネラルの摂取が必要不可欠となります。
花粉の時期への備えとして、ビタミン・ミネラルの摂取に心掛けて頂ければと考えます。
これらの実行によって、今年こそ花粉症に「さよなら」をしたいものです。
人それぞれにて、これでも「さよなら」できない人もいるかと思いますが、「ちょっとお休みなさい」とは言えるものと考えます。  くれぐれもご自愛くださいますように。

次回は「子供の心とからだの健康を考える」を3回にわたって掲載をと考えています。

  花粉症のメカニズムについて
 
くしゃみ、鼻水が止まらない、目が痒いなど花粉症はもはや現代病のひとつとして挙げられます。花粉症の人に参考になればとの思いから今回は花粉症を取り上げる事にしました。さて、まず敵(花粉症)と対峙する為には、その発生(アレルギー)のメカニズムを知っておく必要があります。生体にアレルギー物質(ここでは花粉/アレルゲン)入ってくると、これを食い止める為に生体内ではTh2という司令官が免疫細胞(IgE)に指令を出し、このIgEがヒスタミンという武器を放出して、くしゃみ、鼻水などの形で花粉に対して応戦します。ところが、このヒスタミンが過剰に放出され自分の血管や神経までも過度に刺激してしまうのが花粉症です。敵を知ったところで本題の体質改善も含めた栄養療法対処に関しては次回に詳しく述べる事としますが、ここでは、もう二つほど憶えておく必要があると考えます。ひとつにはアレルゲンとは言え花粉は異物ではなく栄養分であるという事です。
そしてもうひとつは、その花粉を免疫細胞が誤認する状態が身体の中で起きているのですから事は重大であると認識する事です。表面的な鼻とか目にターゲットが絞り考えがちな感がありますが、実はその戦いは小腸で行われているという事を知る事に他ならないのです。
総じて花粉症の人に共通しているのが肉や卵類を好んで食する人に多く、これらタンパク質が口から入り、胃酸で分解され最終単位のアミノ酸までなれば問題はないのですが、この最終単位まで分解されなかった蛋白質(異種タンパク質)が小腸に辿り着いた時、腸内の悪玉菌の格好の餌となり悪玉菌が増殖し善玉菌とのバランスが崩れ、ついには悪玉菌により腸内壁が打ち破られる事から、分子構造が大きく本来小腸から吸収されることのなかった異種タンパク質が体内に入り込みます。これを異物と判断した免疫細胞が攻撃をかけるというメカニズムで冒頭に述べた推移を辿り、くしゃみ、鼻水のヒスタミン攻撃や炎症などを引き起こしてアレルゲンの退治を図るロイコトリエンなどの攻撃対象となるのです。 

  肌の美容と健康を考える
 
最近、多くの女性の方から「ビタミンCをたくさん摂っているのに肌がきれいにならない」という質問を受ける事がよくあります。多くの方は自分なりにいいと思って摂取しているようですが、ちょっと勘違いがあるようです。例えば、『肌荒れ』と言っても色々な症状があり、乾燥肌には新陳代謝に関わりの深いビタミンA、毛細血管の血行を良くするビタミンE、ニキビ、吹き出物には皮脂の分泌を抑えるにはビタミンB6とビタミンAが必要です。また、シミ、ソバカスが気になる方にはビタミンC、ビタミンEといったように、症状に対応した「本当に摂るべきビタミン」を摂っていなかったという方が殆どなのです。
もう一言加えさせて頂くなら、肌そのものをつくるタンパク質をも摂らなければ、これらのビタミンも力を発揮できませし、これらの栄養素と相乗的に働く他の栄養素も一緒に摂らなければ意味がありません。また摂取ビタミンを台無しにするタバコ、ストレスを避けること。もしも避けられない、または無理と言われる方の場合は、これらビタミンの摂取量は2〜3倍を目安にされることです。個々の症状にあったビタミン、ミネラルの摂取を心掛け、効果が現れる2週間ほど頑張って続け、肌の生まれ変わる約1ケ月を希望に胸膨らませて待つことです。老婆心ながら、肌に関係するビタミンに意識が芽生えたのですから、今度は肌以外の色々な症状に目を向けてはいかがでしょうか。
肌が綺麗になって、かつ知らず知らずのうちに健康になっているなんて!
ウソみたいな本当の話を今日は「ひとり言」させて頂きました。

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